映画「君の名は。」感想。最高の情景描写とストーリーの違和感(ネタバレなし)。
自分の中で、新海誠作品はその超絶美麗な風景鑑賞映画だと思っているので、今回の「君の名は。」もストーリーなんていつもどおりちょっと切ない恋愛モノくらいの気持ちで観に行ったわけです。
俺は風景を見に行くんだ、と。
ところが、中盤予想外な展開があって、ちょっとビビってしまった。
まあ、風景画は相も変わらず最高だし、その予想外な展開もより深みを増して全体的にはよくできた作品だ。
風景のよさ
やっぱり良い。
過去作品でも画集を買ってしまったくらいなんで、今回も期待を裏切らなさすぎる。
ほんの一瞬しか映らない場面でも、めちゃくちゃクオリティ高い絵作りだ。
何がすごいって、普段誰もが日常で見ているようななにげない光景(通勤電車とか雨の日のアスファルトとか)が、観る者にまるで宝石のようなときめきを持ったものにうつるよう、書き換えてしまえていることだ。
普段よく眼にするものや状況が、こんなに情緒豊かに見えるなんて!
ストーリー全体の整合性
なので、無問題なんだけどその予想外な展開も含めたストーリー全体で、いまいち作者がそういう話に持って行きたかっただけで、細かい帳尻合わせがグダグダになっていて残念でした。
なんかここまでつくってて、もったいなさすぎる。
フィクションなんで、ありえないものもあり得ると言われればそれまでなんだけど、下記のようなところはリアリティある説明がつくようにしておくべきだったんじゃないだろうか。
- 根本的に主人公の人格入れ替わりがなぜ起こるのか。
→強いて説明できるとすればヒロインの巫女的能力がいつか起こる危機を予期して発揮されたとか。 - なぜ3年後?
→救出劇を成功させるため?それか入れ替わり後に直接電話とか連絡ができない理由として? - 最終的にヒロインたちは助かったような描写があるけど、男主人公がそれを成し遂げた描写はない。
→男主人公は助けに向かったけど、その時は結局救出できていない(村人たちの避難に成功してなかったはず)。
まとめ
ストーリーに関しては無理やり整合性はつけられなくもないのかも?だけど、その描写はないよな。。
ちゃんと助けるところを見たかった。
でも、最後に主人公どうしがちゃんと再会するのは良かったです。
「秒速5センチメートル」のリフレインみたいだけど、今回のはハッピーエンドということで。
でもいい監督ですね。
また次の作品も見たい!!
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