正しいメガネのずらし方

やくにたちそうでたたない

人のためのことは、なにより自分のためでもある

プログラム言語perlの開発者ラリー・ウォールはとある対談で「あなたは裕福ですか?(Are you rich?)」と聞かれてこう答えました。

「私は裕福です、”ひとにどれだけ与えたか”という点においては」

というような発言をしています。

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自分がどれだけ稼いでいるかとか、資産をどれだけ築いているか、ではなく ひとにどれだけ与えたかを基準に"rich"さを表現していて、本当の裕福さについて自分でも考えてしまった言葉でした。

「情けはひとのためならず」という言葉もあるように、人のためになにかをするということは、実はなにより自分のためであったりすることはあります。

自分自身、特に育児をとおしてこのことを実感しました。

最初は小さい産まれたての存在にたいして、日々の世話や将来のためにやるべきことを実行してきましたが、これが時間が経てば経つほど、こどもへの影響だけではなく、自分の考え方や経験値や仕事でも振り幅がひろがったような変化がありました。

それに気づいてから、育児以外の人間関係でも誰かのためと思ってやるのではなく、その誰かによってこちらがよい影響をもらっているのだという視点を発見することができました。

つまり、
はたから見ると
AさんはBさんに尽くして助けているように見えて
その実、BさんがAさんを救っているということも
ありうる、ということを学んだのです。

わかりやすい例では、師匠と弟子、医師と患者などの関係は、一方的なもののようで実は逆向きの作用もあるのだと思うのです。本当に。

なので、あなたが今、誰かのためや
なにかのためと思ってやっていることは
ちゃんとあなた自身も救っているのだと
そんな視点も感じてよいと思います。

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